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ピンポンの続きを考えてみる 101 [Ping pongの続き]

※この物語は、松本大洋先生のピンポン(ping pong)の続きをあくまで勝手に考えたものです。オリジナルの作品とは一切関係ありませんので、ご承知置きください。

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「第101話  終幕」



星野は、肩で息をしながら俯き、その場に立ち尽くす。



そんな星野に、神楽は右手を差し出した。



星野は…動かない。



神楽「いい試合だった。お前は…今より先へいけるさ」



星野は、まだ顔を上げない。



頭の中は気持ちがいいほどに冴え渡り、体は風を感じるほどに動いた…



今までも何度か味わった感覚、まるで飛んでいるようなプレーができた。



しかし、負けた。



最高の状態だったにもかかわらず、自分は負けた。



そんな現実が、星野から表情を奪っていた。



神楽が、上げていた右手をおろす。



神楽「上がってこい、次も負けねえけどな」



神楽はそう言って少し笑い、ベンチへもどっていった。



星野は、それでも台の横から動けず、相変わらず俯いている。



「ペコ…」



月本が、ベンチから星野の元へ歩み寄り、肩に手を置いた。



そして、星野が震えている事に気付く。



星野「…」



月本「負けると泣くの、悪い癖だよ」



星野「…はぁ?!泣いてなんかナッシングだぜ」



そう言って顔をあげた星野の目から、涙がしたたり落ちる。



月本「…行こう」



星野「…」



月本に先導される形で、星野は重い足取りながらもベンチへともどっていった。



そんな二人のやりとりを、神楽は柏木とベンチから見ていた。



神楽「若かいっすね、負けて泣くなんて」



柏木「うん、そうだな。それで、どうだった?」



神楽「そうっすね。正直、あそこまでやるとは…」



柏木「今後、俺たちと一緒に上にいけそうか」



神楽「別に今すぐだって行けますよ、本人次第ではありますけど」



柏木「…お前がそこまで言うなんて、めずらしいな」



神楽「っ…。でも、本当めずらしいのは監督でしょ、試合中に喝が入ったの初めてですよ」



柏木「そうだな、あれは確かに驚いた。おそらく、小泉さんと星野君を重ねたんだろう」



神楽「かつてのライバルの教え子に、自分のチームの選手が負ける訳にはってことですか?」



柏木「ん、まぁそんなところだろう」



神楽「俺、そんなに負けそうに見えました?」



柏木「感情的になった、一番最初だけな」



神楽「…それは見なかった事にしといてください」



柏木「まぁ、途中からは安心してみていたよ。監督だってそうだろうが、よっぽど小泉さんとは色々あったんだろう…」



神楽「ふーん…そういうもんですかね」



柏木「あぁ。それに、小泉さんの本当の教え子の相手は俺だしな」



神楽「月本ですか?」



柏木「監督も気付いてないだろうからな…。楽しみだよ、まったく」



神楽「…柏木さんって、以外と悪趣味ですね」



柏木は神楽の言葉には返さず、向う側のベンチにいる月本を見る。



星野と神楽の試合は、会場にいる人間の様々な思いを交差させながら、幕を閉じた。



次のお話はこちら

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コメント 2

リュック

100話おめでとうございます!
これからも大変だと思いますが、頑張ってください
by リュック (2016-04-18 08:37) 

カツオ

リュックさん

いつも応援ありがとうございます!
至らないとこともあるかとは思いますが、これからも読んでいただければ幸いです!
何卒よろしくお願い致します!

アサキ
by カツオ (2016-04-25 01:31) 

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