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ピンポンの続きを考えてみる 112 [Ping pongの続き]

※この物語は、松本大洋先生のピンポン(ping pong)の続きをあくまで勝手に考えたものです。オリジナルの作品とは一切関係ありませんので、ご承知置きください。

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「第112話 到達」




その後の試合は、一見すると無茶苦茶にしか見えない神道のミスにより、風間が大きくリードした。



セットカウントは2-0。



3セット目も、6-1で風間がリードしている。



しかし、ここまで試合を進めて、風間はある二つの事に気付いていた。



まず一つは、神道の無茶苦茶なプレーが、集中力が増すにつれて徐々に洗練されてきている事。



相変わらずミスにはなってしまうものの、その無茶苦茶な球は徐々に台に近づいてきていたのだ。



実際、ほんの数球だが台を捉えたものもあったし、限りなく惜しい打球が目立ってきていた。



そしてもう一つは、無茶苦茶なプレーに見える神道の強打は、もし入っていたら自分が絶対に返せないコースを狙っているという事だ。



「ここに打てれば決まる!って場所があっても、現実的には打てないコースだったり、入る確率が低いコースとかってあるじゃないですか」



神道はそう言っていた…



そんな神道の問いかけに、自分は「ある」と答えた。



しかし、神道の目に見えているコースは、自分が理解できる範囲ではなかった。



実際に打つのは厳しいとはいえ、神道にはどこに打てば決まるかがあまりにも明確に見えている。



才能の差…またしてもその壁が自分の前にそびえ立っている事を自覚した。



そんな事を思いながら、風間はサーブを出す。



思いきりのいい、気持ちの入ったロングサーブだった。



ナックル気味だが、ラケットの角度を合わせることで、揺れながら曲がっていくサーブ…



風間の得意なサーブでもあり、スピードも相当だった。



それまでは神道のために試合をしようと思っていたが、そのサーブに関しては「自分の前に立ちはだかる壁を打ち崩したい」という気持ちで放ったのだ。



神道は、思わず台から下り、かろうじて返球することしかできない。



そして、その後のラリーも風間は必死で打ち込む。



神道に、無茶苦茶ですら打ち込ませる事ができないよう…風間は打ち続けたのだ。



しかし…



それでも決まらなかった。



風間の猛攻に、神道はさらに集中力を高めていたのだ。



そして…ついにその瞬間が訪れる。



今まで防戦一方だった神道が、いつの間にか打ち返していた。



2球…3球…その打ち合いはラリーを重ねるごとに激しくなりながら、そして神道は一歩ずつ前に立ち位置をずらす。



気づいた時には、二人の攻守はすっかり入れ替わっていた。



神道は、不意に気付いた。



球がスローに見え、風間の動きが読め、周りの景色は自分たちと卓球台しかない…



あの景色に、到達したのだと。



次のお話はこちら

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コメント 2

風になれ

いい感じで進んでいますね!!見習わないと(汗) 今は週末しか更新できない(涙)こっそりやっているし読者も少ないからいいかな~と(笑)
by 風になれ (2016-07-14 20:30) 

カツオ

風になれさん

いやいや、なかなかスケジュールがきつくて、ちょいちょい遅れて申し訳ないです…

お互い、がんばりましょう!

アサキ
by カツオ (2016-07-18 13:10) 

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