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ピンポンの続きを考えてみる 115 [Ping pongの続き]

※この物語は、松本大洋先生のピンポン(ping pong)の続きをあくまで勝手に考えたものです。オリジナルの作品とは一切関係ありませんので、ご承知置きください。

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「第115話 河野の本気」




ここまでだな。もう待てない…



河野が呟いたその言葉は、神道にも聞こえていた。



しかし、神道は何も聞こえなかったことにして、短い下回転のサーブを出す。



そこから、それまでのように神道のドライブ対河野のカットというラリーにもつれ込む…



しかし、その構図になってからたった2球目で、神道のドライブはネットにかかってしまった。



神道「?!」



河野「…聞こえたろ?もう待てないよ」



河野 10
神道 3



河野はここまで力を抑えていた…けっして手を抜いていた訳ではないが、神道の可能性を見極めようとしていたのだ。



しかし、河野は諦めてしまったのだ。



それは、明らかに先ほどまでより鋭く回転量の多いボールが物語っていた。



河野「ここからは、時間はかからない。最速で倒しにいくよ」



相変わらず優しい目で笑いながら、河野は神道に続けて話しかける。



神道は、一瞬河野の事を恐ろしく思ったが、その気持ちを隠すようにすぐにサーブの体勢に入る。



そして、今度は渾身のロングサーブを河野のバック側に放った。



しかし…



「カッ」



神道の耳に、ボールが卓球台に当たる音が聞こえる。



目の前には、ラケットを振り切った河野の姿が見える。



神道「え?」



神道の渾身のスピードサーブを、河野はスマッシュ気味のバックドライブでレシーブし、それがエースとなったのだ。



てっきりカットに来ると思っていた神道は、打たれた事にすら気付くのに遅れる。



河野 11
神道 3



得点ボードが第二セットも河野の圧勝だった事を告げる…それを見て、河野は何も言わずに自分のベンチへ帰っていった。



そんな河野の様子をみて、神道は自分の力のなさに愕然とした。



神道「…くそ」



小さくそう呟いたあと、神道も自分のベンチに戻る。



神道は、河野という卓球選手が好きになっていた。



プレーも人柄も、尊敬していた。



その河野に、諦められてしまった事がショックだった。



落ち込む神道は、ベンチで飲み物を片手に俯き、ベンチの誰もが声をかけにくい空気を醸し出していた。



そんな中、小泉が声をかける。



小泉「もう無理かね?」



神道「やりますよ…せめて最後まで…」



小泉「勝つ気がないなら、やらなくていいんじゃない?」



神道「そんな言い方…」



小泉「君は勘違いしているよ、Mr.神道」



神道「勘違い?俺は勝つ気で…」



小泉「とりあえず、相手に向かって全力でプレーしてみたら?」



神道「だから、全力で…」



小泉「違うね。君は相手をみていない」



神道「相手を…」



小泉「あの景色を見たい気持ちはわかる。でも、あそこには一人じゃ行けないよ」



神道「!?」



次のお話はこちら

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