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ピンポンの続きを考えてみる 116 [Ping pongの続き]

※この物語は、松本大洋先生のピンポン(ping pong)の続きをあくまで勝手に考えたものです。オリジナルの作品とは一切関係ありませんので、ご承知置きください。

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「第116話 相手をみるといふこと」




神道は、小泉の言葉を考えながら、卓球台に向かう。



「あそこには一人じゃいけないよ」



小泉の言う通り、自分は独りよがりだったのかもしれない。



確かに今まであの景色を見たときは、相手に対して真摯に向き合っていたように思う。



相手の心理を考え、一球一球に集中していた。



そうする事で、集中力がまるで階段を一段ずつ登っていくように高まり、そしてあの景色に到達した。



卓球台の前で考え込む神道に、河野が話しかける。



河野「はじめようか」



神道「あっ、はい…」



神道に、審判からボールが手渡される。



神道は、そのボールを数秒みながら、河野に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになっていた。



そして、改めて河野に対して、軽く頭をさげる。



神道は、今まできちんと向き合っていなかった事に対して、詫びるような気持ちで頭を下げた。



しかし、河野から見れば、第三セットを始める前の挨拶程度に思ったかもしれない。



それでも良かった…その代わり、本当の意味で全力でプレーする事で、河野に想いを伝えられれば良かった。



ボールを、今までよりも高く投げあげる。



そして、神道はボールの落下に合わせながらしゃがみ、真横からラケットを振り切った。



しゃがみ込みサーブ…ボールの落下に合わせて体をしゃがませながら回転をかける事で、強烈な回転をかけるサーブだった。



神道は中学時代からこのサーブが得意だったが、高校に入ってからすっかり使わなくなってしまっていた。



回転こそ強いものの、しゃがんだ事でその後の体制を整えるのが大変なこと…加えて体力的にも精神的にも疲労するこのサーブを、いつしか使わなくなっていたのだ。



しかし、神道は思い出す。



一球に全力をかけていた、昔の自分を。



相手に向かって最高に集中した、月本や風間との試合を。



その想いが、神道にしゃがみ込みサーブを選択させたのだ。



第一セット、第二セットでは見なかったしゃがみ込みサーブに、河野は少し戸惑う。



しかし、それでも冷静にバックハンドで返球しようとした。



その瞬間、ツーバウンド目で球が予想とは逆に大きく方向を変えた。



河野「ッ!」



河野は、なんとかその変化に食らいつくも、レシーブは甘くなってしまう。



その瞬間を見逃さず、神道は思い切りドライブスマッシュを放った。



コースはミドル…レシーブが上手くいかなかった河野は体勢を崩しており、その河野の顔の真横を球が抜けていった。



河野 0
神道 1



第三セットは、神道の先制点でスタートした。



次のお話はこちら

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