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ピンポンの続きを考えてみる 117 [Ping pongの続き]

※この物語は、松本大洋先生のピンポン(ping pong)の続きをあくまで勝手に考えたものです。オリジナルの作品とは一切関係ありませんので、ご承知置きください。

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「第117話 それでも俺が強い」




神道は、続けてしゃがみ込みサーブを放った。



先ほどとは真逆…相手から逃げる強烈な回転がかかったサーブだったが、今度は河野もしっかりと反応しバックカットで返球する。



そして、これまでのセット同様に、神道のドライブと河野のカットというラリーにもつれ込んだ。



しかし、これまでとは明らかに違う神道の球筋に、河野は少し驚いていた。



前のセットまではただ奇をてらっていたようにしか見えなかった神道だったが、今は一球一球からしっかりと意思を感じたのだ。



コースを外しにきた球…



緩急をつけにきた球…



次の決め球に備える繋ぎのループドライブ…



今まで感じなかった神道の意思が、河野にはしっかりと感じ取れた。



- やっと集中してきたか -



河野は、ようやく自分に向けられた神道の視線を嬉しく思い、そして試合は激化する。



そして、第三セットの中盤…



河野 6
神道 4



得点差はたったの2点…だがお互いに分かっていた。



それを、河野が口に出す。



河野「よく持ち直した、いい集中力だ」



神道「お待たせしちゃって、申し訳なかったですね」



河野「うん、そうな。でも、最後は楽しい試合になってよかった」



神道「まだ終わってませんよ」



河野「君は確かに強い、集中力が増せば増すほど、その球筋は素晴らしい」



神道「…」



河野「それでも…まだ俺の方が強いな」



神道「確かにそうかもしれません…でも俺、諦めてませんよ」



河野「当たり前だ、行くぞ」



二人の試合は更に激化する。



両者ともに反応速度がどんどん早くなり、試合のスピードと迫力も上がる…そしてついに河野はマッチポイントを迎えたのだ。



河野 10
神道 8



神道は、どのサーブを選択するか考える。



あと一点で終わり…となれば、なるべく確実にとっていきたい…



このセットではほとんど使わなかったロングサーブ、それを河野の体の真正面に突き刺す…そうすれば、かならず浮いたレシーブがくるはず…



神道は、自分が選択したサーブを、頭の中でもう一度シュミレーションした。



そして、瞑っていた目を開け、河野に視線をやる。



- 勝つんだ -



そう強く思いながら、神道はボールを高く上げた。



神道のサーブは、思い描いた通り河野の体の真正面に突き刺さる。



神道の想像の中では、虚を突かれた河野は横に動きながらバックカットで返球してくる…その甘くなったレシーブを叩くはずだった。



河野は横に動く。



しかし、動いた方向は神道の想像とは逆だった。



河野は回り込み、フォアドライブを放ってきたのだ。



- やばい、狙われてた… -



神道のサーブを読みきった河野は、一発で試合を決めにきた。



狙っていただけにそのドライブは鋭く、神道のフォア側深くに刺さる。



- 届け -



神道はそう思いながら、そのドライブに飛びつく…が、飛んだ瞬間に気付いた。



- くそ、足りない -



それでも、精一杯腕を伸ばす。



- 届け…届け、届け、届け、届け… -



神道「届け!!」



次のお話はこちら

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